英国 明治 手札判 手札版 古写真 鶏卵紙 鶏卵写真 ヘッセン 大公妃 イギリス アリス 王女 ヴィクトリア女王 次女 チャールズ国王 先祖【新年の贈り物】

ヘッセン大公妃アリスの手札判の古写真。

書籍やカタログに掲載されている写真の当時物の原版。

アリス王女はイギリスのヴィクトリア女王とその夫君アルバート、ザクセン・コーブルク＝ゴータ公子の次女。
ドイツ帝国・ヘッセン大公国大公子ルートヴィヒ(大公ルートヴィヒ三世((大公妃はバイエルン王女マティルデ))の弟のカール大公子とプロイセン王女((プロイセン国王の孫娘、バイエルン王妃マリーの姉))エリーザベトの長子)と結婚し、夫のルートヴィヒ四世としての大公位即位と共に大公妃となった。
英国貴族ミルフォード＝ヘイヴン侯爵夫人ヴィクトリア(娘のアリス、ギリシャ＝デンマーク王子アンドレアス妃の息子が英国女王エリザベス二世の夫君のエジンバラ公爵フィリップ。次女のルイーズ・マウントバッテンはスウェーデン王妃)、ロシア大公妃エリーザベト・フョードロヴナ(ロシア革命前に尼僧になっていたが、革命時に他の皇族らと共にボリシェヴィキに殺害された。聖人)、プロイセン王子ハインリヒ妃イレーネ、ヘッセン大公エルンスト・ルートヴィヒ、ロシア皇后アレクサンドラ・フョードロヴナ(ロシア革命時にボリシェヴィキにより殺害された)らの母。
姉のプリンセス・ロイヤル、ヴィクトリア王女はプロイセン皇太子妃で、のちのドイツ皇后。
姉は娘たちの誰かをイギリス王妃にしたがっていたが叶わなかった。
アリス王女の四女・アリックス大公女は、母方の従兄に当たる(母の兄の長男)イギリスの皇太子の長男のクラレンス公爵アルバート・ヴィクターに求婚されたがきっぱりと断り(祖母のヴィクトリア女王も最愛の孫娘であるアリックスが英国王妃となることを望んでおり、一連の経緯が手紙に残っている)、その頃すでに出会っていたロシア皇太子ニコライ(クラレンス公爵の母、ウェールズ公爵夫人でデンマーク王女アレクサンドラの妹のロシア皇后マリアの息子で、クラレンス公爵とは母方の従兄弟である)とのちに結婚し、ロシア皇后となった。
次女のエリーザベト大公女(エラ)は美人の誉れ高く、プリンセス・ロイヤルの長子のヴィルヘルム王子(のちのドイツ皇帝)に求婚されたが断った(ヴィルヘルム王子の父の姉妹であるバーデン大公妃ルイーズの長子であるのちのバーデン大公ヴィルヘルムの求婚も断っている。ヴィルヘルム公子の姉妹のバーデン公女ヴィクトリア＝のちのスウェーデン王妃とエラは幼少期からの親友で、ヴィクトリア公女の息子のスウェーデン王子ヴィルヘルムと、エラの夫の姪で夫妻の養女のマリア・パヴロヴナ大公女がのちに結婚する。ヴィルヘルム王子の兄のグスタフ・アドルフ王子＝のちのスウェーデン国王の後妻が、エラの姉・ヴィクトリア大公女の次女ルイーズである)。
三女のイレーネ大公女の夫はプリンセス・ロイヤルの次男で、ヴィルヘルム王子の弟。

イギリスの写真館MAYALLによる撮影。
宮廷服の正装で、結婚の際に母女王から贈られたダイヤモンドティアラ(有名なヘッセンティアラ)とイヤリング、ブローチ等のパリュールを身に着け、ベールと毛皮のマントを纏っている。
ドレスはすべてレースのフリルで飾られた、美しく贅沢な装い。


退色は少なく、顔の造形やドレス等の細部はかなりよく見える。
角に丸み、傷・汚れあり。
状態は良い。

※古写真について
鶏卵とは写真のプロセスを言い、手札判とは、いわゆるアンティークの分厚い面取りガラスの写真立てに入れて卓上に飾ったような大きいキャビネ判ではなく名刺サイズを指す、鶏卵紙を使用した古写真の種類です。
鶏卵写真より少し後の時代の銀塩写真(シルバープリント、独特の光沢がある)もコレクターズアイテムとなっており、アンティークのポストカードにもその手法で作られたものがあります。
手札版の鶏卵写真は、元々は当時海外でカルト ド ヴィジットと呼ばれた訪問時に相手方に名刺代わりに差し出す写真入りのカードで、王侯貴族や俳優等の有名人のカードはスタジオにより販売されていました。
現在で言う付録のカードとはまた異なり、そういった食玩的なセレブリティーのプリント写真入りカードもアンティークには存在しています。
手札判写真のコレクターはカルト(カードの仏語)マニアと呼ばれ、ヴィクトリア女王もその蒐集家の一人でした。
今も英国のナショナルポートレートギャラリーにはヴィクトリア女王の縁戚の王侯貴族の写真が多くあります。
古写真自体が近年まで日本ではあまり評価されて来なかったもので、当時からアルバム用の大型の写真等も海外へのお土産用として欧米に渡っています。
ですので、海外の美術館のようなコレクションを誇る機関は日本にはありません。
けっこう前の情報ですが、古写真をコレクションしているのも熊本大学くらいでした。
着色写真など芸術的な観点から美しいものも多々あり、また、取り壊された城郭や藩邸、火災で消失した金閣寺等々現存していない建物の写真も残されており、史学としても貴重な資料が多く在ります。


※お取引に関する注意点
・商品の傷、汚れは目立つもののみ記載
・古物の性質上、基本的に記載以外の傷や汚れ等のダメージはある
・画像は未加工だがモニターにより実物と差異がある場合あり
・小物はデジタルノギスで計測しているが誤差がある場合あり
・大きな物はメジャーで計測する素人採寸のため誤差が出る可能性あり
・オークション終了後の質問不可
・返品不可

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